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出生率の高い市区町村、全国ナンバーワンは沖縄県金武町

1人の女性が生涯に生む子どもの数を合計特殊出生率(以下、出生率)と呼びます。ちなみに出生率を「しゅっせいりつ」と言う人がいますが「しゅっしょうりつ」が正しいです。現在、政府が定める出生率の目標値は「1.8」です。最低でも1人の女性が1.8人の子どもを産まないと、将来国内の経済・社会を維持することが難しくなると言われています。しかし、2020年の国内の出生率は「1.34」で目標とは大きく乖離しています。

この状況は全国的なものなのでしょうか。実は市区町村単位で見ると出生率が2を超える自治体があります。最も高いのは沖縄県金武町(きんちょう)で2.47となっています。それ以外の自治体は次の通りです。

1位 沖縄県金武町(2.47)
2位 鹿児島県伊仙町(2.46)
3位 鹿児島県徳之島町(2.46)
4位 沖縄県宮古島市(2.35)
5位 沖縄県南大東村(2.30)
6位 沖縄県宜野座村(2.29)
7位 鹿児島県天城町(2.28)
8位 鹿児島県知名町(2.26)
9位 熊本県錦町(2.26)
10位 沖縄県南風原町(2.22)

このランキングを見れば分かりますが、沖縄県と鹿児島県の自治体が上位を独占しています。この理由として、これらの自治体は子育て世代の親に対する支援が手厚いためです。例えば1位の沖縄県金武町では5歳から中学卒業までの給食費と、高校卒業までの医療費を無料としています。このような支援と新型コロナをきっかけとした地方移住が重なり流入が増えているようです。

ただ一方で、このような自治体は高齢化率が高いことも問題で、出生率よりも死亡率が高くなれば人口は減少します。だから放っておいても人口流入がある大都市よりも、高齢化が進む地方の自治体の方が子育て支援に積極的なのは当然のことと言えるでしょう。

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