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10年前と比較して集住率が上昇した市町村ベスト10

少子高齢化により人口が減少しても、各自治体の行政エリアが変わるわけではありません。過疎化が進んだ村があったとしても、行政エリアにある以上、行政サービスを提供する必要があります。しかし、このような対応を行なっていると公共投資や行政サービスの生産性が落ちます。生産性を高めるには、住民の居住地を集中させる「集住」が欠かせません。

日本経済新聞社はこの集住率に関する統計を2022年1月8日付の朝刊でリリースしました。集住率とは人口集中地区の住民数の総人口に占める割合です。人口集中地区とは1平方キロメートル当たり4000名以上の住民が住む地区と定義します。

都道府県単位で見ると東京都の集住率は98.6%で、効率良く行政サービスが提供できることが分かります。一方、島根県は25.6%で県内に住民が分散して住んでいることが分かります。また、10年前と比較して最も集住率が高まったのが滋賀県で53.3%まで上昇しました。滋賀県は住みやすい市町村が多いことで注目されていますが、これは集住率が高く効率良く財源を市民に還元できてるからでしょう。

最も集住率が高まった市町村ベスト10

それでは10年前と比較して集住率が高まった市町村をご紹介します。比較する年は2010年と2020年です。

1位 岩手県矢巾町(45.4pt)
2位 沖縄県中城村(42.0pt)
3位 岡山県早島町(40.7pt)
4位 宮城県大和町(39.1pt)
5位 埼玉県滑川町(34.2pt)
6位 沖縄県八重瀬町(33.1pt)
7位 茨城県つくばみらい市(25.6pt)
8位 愛知県阿久比町(24.1pt)
9位 宮城県富谷市(23.4pt)
10位 埼玉県神埼市(22.1pt)

宮城県が多いのは東日本大震災により住民の居住地が変わった影響が大きいでしょう。一方、沖縄県に関しては転入してきた新規住民の集住化が進んでいるためだと考えられます。集住率を高めるには既存住民の居住地の移転、もしくは新規に転入する住民の集住化が必要です。ただし、代々受け継いできた土地や建物を手放したり、墓地から離れることに抵抗する既存住民は多く、過疎化が進む地域ほど集住率は高まりにくいと思われます。

今後、居住地を変える場合は集住率を参考にしてみてはいかがでしょうか。集住率の高い地域に住む方が充実した行政サービスを受けられるはずです。

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