プログラミングの知識無しでもソフト開発できる「ローコード」を導入する企業が増加中
従来、業務用ソフトウエアを開発する場合は、専門の業者に外注するケースが多かったのですが、昨今は「ローコード」技術の発展により、外注しないで社内で開発する企業が増えています。日経新聞の調べによると、大手企業を中心に導入率は約4割に達しているようです。
ローコード導入のメリット
ローコード、ノーコードとはソフトの設計情報となるソースコードを一切書かない、もしくは少ないコードだけでアプリなどのサービスを開発できることです。あらかじめ機能が付加されたパーツをドラッグ・アンド・ドロップするだけでサービスを構築できます。
IT人材不足を背景に、このようなローコードツールは増加中で、トヨタ自動車や花王、LIXILなど理系人材を多く抱える企業での導入が進んでいます。従来は社内の情報システム部門がソフト開発を牽引し、馴染みの外部開発会社に発注していたのですが、それでは導入までに時間がかかりました。
それに比べ、ローコードの場合は現場単位で開発を進めることができるため、導入までの時間がかなり短縮できます。また、専門知識の無い外部開発会社に依存するよりは、専門知識を持つ従業員が直接開発する方が、より現場に則したソフトが開発できるメリットがあります。
トヨタ自動車では7,000人以上の従業員が計2万を超えるアプリを自社開発しています。LIXILではプログラミング経験の無い従業員がネットの情報などを参考に1週間でアプリを開発し、住宅タイルの製造で使うインクの残量を管理し、インクの廃棄量をそれまでの3分の1まで減らしました。
代表的なローコード・ノーコードツール
今後、各企業でこのようなツールの導入は確実に進むでしょう。そこで今回は導入実績の多いローコード・ノーコードツールをご紹介します。
パワーアップス(Microsoft) | 業務向け。話し言葉で操作することも可能 |
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アップシート(Google) | Googleの表計算ソフトなどを元にアプリ開発が可能 |
ライトニングプラットフォーム(Salesforce) | スマホ、ブラウザ向けアプリ開発。AIをつくる機能も |
キントーン(サイボウズ) | 日本発。企業や自治体など幅広い組織が導入 |
ショッピファイ(Shopify) | ECサイト開発支援 |
ハニーコード(Amazon) | 2020年から業務アプリ向けを試験提供 |
グラビオ(アステリア) | IoT機器を使ったシステム構築が得意 |
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