超音波でがん治療。その仕組と特徴
日々進歩する医療業界において、最も注目されているのが超音波を使ったがん治療です。超音波治療を行なうと従来は切除が難しかったがんでも治療することが可能になります。また、抗がん剤と比べて副作用が少なく、患者の身体への負担が少ないことが特徴です。
超音波治療の特徴
超音波治療の特徴は次の4つです。
- 放射線の被曝(ひばく)がなく、何度も照射が可能
- 原則入院の必要がなく、日帰り治療ができる
- 身体への負担が少ない
- リスクとして皮膚に軽いやけどが起こることがある
唯一のデメリットがやけど程度ですので、超音波治療が広がれば多くの患者に利用が広がると思います。
まだ本格的な実用化の目処はたっておりませんが、様々な企業や大学で取り組みが始まっています。ソニア・セラピューティクス(日本)、ヒストソニック(米国)、バージニア大学(米国)、カリフォルニア大学(米国)、プロファウンドメディカル(カナダ)など、各国の先端企業、大学で研究が行われています。
日本では東京医科大学が中国製の装置を用いて臨床試験を実施しています。手術のできないステージ3とステージ4の膵臓がん患者176人への治療ではなんと6割の症状が緩和したのだとか。抗がん剤と併用した診断後の平均生存期間は772日と、抗がん剤だけの346日と比べて大幅に改善し、重度の副作用もありませんでした。
私も来年で50歳。男性は50歳を過ぎるとがんの罹患率が急激に高まるので、この超音波治療には興味津々です。あとは治療費ですね。どんなに優れた治療方法であっても治療費が高ければ受けられる人は限定されます。できるだけ多くの患者が受けられるように、治療コストの削減と国の補助制度は必須でしょう。