プレゼンや市場調査でも有効活用できる、ワードクラウドとは
早速ですが、下の画像はどのような文章を元に生成されたと思いますか?
これは2023年4月に行われた京都大学入学式の式辞の文章を元にしています。約4,000語ある文章を解析すると、上のような言葉が多数出てくることが分かります。これがワードクラウドというツールです。「chatgpt」という単語が目立っているのが面白いですよね。
このように、ワードクラウドとは対象となるテキストデータから出現頻度が高い単語を抽出し、その頻度に応じて文字の大きさや色で視覚化したものです。これにより、文章の内容をひと目で把握したり、重要なキーワードを抽出したりするのに役立ちます。また、視覚的に訴求力のある画像として、プレゼンテーションや資料、Webサイトなどに活用することができます。
ワードクラウドの作り方
ワードクラウドは専用のツールを使って簡単に作成することができます。無料のツールから有料のツールまで様々ですが、多くのツールは以下のような機能を備えています。
- テキストデータの読み込み
- 出現頻度に基づいた文字の大きさの調整
- 文字の色やフォントの設定
- 画像形式での保存
今回利用したツールは無料で提供されているユーザーローカル社の「AIテキストマイニング」です。このツールは文章の貼り付けだけでなく、ワード等原稿ファイルからの分析、2つの文章の比較、音声入力にも対応しています。その他、いろいろな機能が無料で使えますので試してみてください。
ビジネスにおけるワードクラウドの利用方法
では、このワードクラウドをどのようにビジネスに活用するのか。いくつか例を挙げます。
■アンケート結果の分析 | 顧客アンケートなどの結果をワードクラウド化することで、顧客のニーズや意見を視覚的に把握することができます。 |
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■市場調査 | 市場調査で収集したデータをワードクラウド化することで、市場のトレンドや課題を把握することができます。 |
■ブランディング | 企業の理念やビジョンをワードクラウド化することで、企業イメージを効果的に伝えることができます。 |
■プレゼンテーション | プレゼンテーション資料にワードクラウドを挿入することで、内容を分かりやすく伝え、聴衆の理解を促進することができます。 |
■ソーシャルメディア | ソーシャルメディアで投稿されたユーザーの意見をワードクラウド化することで、ユーザーのニーズや関心を把握することができます。 |
私は仕事柄、人材採用に活用しています。例えば、競合他社の採用サイトに掲載されている社員インタビューの原稿をワードクラウドで分析し、求職者に対してどのようなメッセージを伝えたいのか読み取ります。それを元に、競合を意識した自社原稿を作成します。出現頻度の高い単語は記憶に残りやすいです。それを考慮した上で、原稿を作ることが大切だからです。
その他、NISAを活用する際にも使えます。保有する銘柄の決算説明会の文章を解析すれば、何について多く語られているのかすぐに分かります。退屈な文章ほどワードクラウドを有効活用すべきです。
ワードクラウドのツールは国内外に多数ありますので、自分が求めるアウトプットが得られるものを選びましょう。