米国政府はTikTokが国家安全保障上の脅威となる可能性があるとして、2020年からTikTokの禁止を検討してきました。主な理由は以下の3つです。

1. 個人情報収集への懸念

TikTokはユーザーの検索履歴、位置情報、連絡先情報など、膨大な量の個人情報を収集しています。米政府はこれらの情報が中国政府に渡り、国家安全保障上の脅威となる可能性があると懸念しています。

2. 中国政府による情報操作への懸念

TikTokは中国企業ByteDanceが運営しており、中国政府の影響を受けている可能性があります。米政府はTikTokが中国政府のプロパガンダを拡散したり、米国民の意見を操作したりするために利用される可能性があると懸念しています。

3. 米国企業への脅威

TikTokは米国の若者を中心に人気が高く（1億7000万人）、FacebookやInstagramなどの競合企業にとって脅威となっています。米政府はTikTokが米国のテクノロジー企業の競争力を弱体化させると懸念しています。

これらの理由から、米国政府はTikTokを禁止することで、国家安全保障上の脅威を防ぎ、米国の企業を保護しようとしました。そして、先日、全米での利用禁止となる法律が成立し、2025年1月19日までにTikTokの閉鎖を余儀なくされました。しかし、TikTok側はこれらの懸念を否定しており、米政府を提訴しています。

今後、成り行きに注目です。