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乱気流の発生要因と、発生しやすい地域

先日、シンガポール航空が乱気流に巻き込まれ、乗客の1人が死亡するニュースが出ました。知人が同社のCAなので、このニュースを聞いた時、すぐにメッセージを送り安否を確認しました。幸い彼女は関係なかったのですが、誰でもこのようなリスクを背負っているんだな、と感じます。私自身も最近は飛行機に乗る機会が増えているので、もし自分が同じ状況に遭遇したらと不安を感じました。

さて、今回の事故の原因となった乱気流ですが、どのように発生するのでしょうか。

 乱気流の発生要因

乱気流は主に以下の3つの要因によって発生すると言われています。

1. 山岳波 強風が山脈を越えると、山にぶつかって強制的に上昇させられます。上昇した空気は冷やされ重くなり、山風下側に下降気流となって流れ下ります。この下降気流が乱気流を引き起こします。
2. 積乱雲 積乱雲は非常に発達した雲で、内部には強い上昇気流と下降気流が存在します。これらの気流がぶつかり合うことで、乱気流が発生します。
3. ジェット気流
ジェット気流は高度約1万メートル付近を流れる非常に強い風です。ジェット気流周辺には、強い風速差や風向差が存在し、これが乱気流を引き起こします。

上記以外にも、前線や寒帯前線、台風の周辺などでも乱気流が発生することがあります。

乱気流は完全に予測することはできません。しかし、気象レーダーやドップラーレーダーなどの観測機器を用いることで、乱気流が発生する可能性の高い場所をある程度予測することができます。

 乱気流が発生しやすい地域

乱気流が発生しやすい地域はいくつかあります。

1. 山岳地帯
  • 日本(南アルプス、飛騨山脈、北アルプス、中央アルプス)
  • 北米(ロッキー山脈、シエラネバダ山脈)
  • 南米(アンデス山脈)
  • ヨーロッパ(アルプス山脈)
  • アジア(ヒマラヤ山脈)
2. 積乱雲が発生しやすい地域
  • 熱帯地域(赤道付近の地域は、年間を通して気温が高く、湿度も高いため、積乱雲が発生しやすい)
  • 温帯地域(夏になると、大陸内部では気温が高くなり、積乱雲が発生しやすい)
3. ジェット気流の付近 ジェット気流は高度約1万メートル付近を流れる非常に強い風です。ジェット気流周辺には、強い風速差や風向差が存在し、これが乱気流を引き起こします。ジェット気流は世界中のあらゆる地域を移動していますが、特に以下の地域を流れています。

  • 中緯度地域(北緯30度~60度、南緯30度~60度付近の地域は、ジェット気流の影響を受けやすく、乱気流が発生しやすい)

上記以外にも、台風の周辺や前線、寒帯前線などが発生する地域も、乱気流が発生しやすいと言われています。

乱気流による事故は誰にでも起こるリスクがあります。旅行をする際は必ず傷害保険に入りましょう。

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